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にちぎん!がおちんぎんびんびんいーてぃーえふに投資する事への違和感

全部書いておもったんですが、チラシの裏水準のエントリですので、ここまで運悪くたどり着かれた各位におかれましては、間違って当エントリをお読みになられてお時間を激しく無駄にしたと感じられても、ご容赦のほどをお願い致します。

■ファンドの概要
略称 JPXチンギンビンビン100
正式名称 上場JPXオチンギンビンビンインデックス100連動型投信
英語名称 JPX-ochingin ageage index 100 exchange traded fund
対象指数 JPXオチンギンビンビンインデックス100
コード 1919 (なお、1919はヤマダエス・バイ・エルのコードとして使われています)
Ticker 1919 JP Equity
信託報酬 0.4545%



2015年末に日銀がリリースしたので、ご存知の方も多いかとは思うんですが、
日銀がETFの買い入れ枠を毎年3,000億円拡大し、「設備人材投資に積極的に取り組んでいる企業」の株式を対象とするETFを4月より買い入れることとなってるわけです。

(別添)「量的・質的金融緩和」を補完するための諸措置の導入 (日銀、2015年12月18日)

(1)新たなETF買入れ枠の設定(賛成6反対3)(注1)

ETFの買入れについて、現在の年間約3兆円の買入れ1に加え、新たに年間約3,000 億円の枠を設け、「設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業」の株式を対象とするETFを買入れる。
当初は、JPX日経 400 に連動するETFを買入対象とし、この施策の趣旨に合致する新規のETFが組成された場合には、速やか
に買入対象に加える。新たな枠によるETF買入れは、日本銀行が買入れた銀行保有株式の売却開始に伴う市場への影響を打ち消す観点から、2016 年4月より開始する2。


で、そんでもってこうなると

「投資前向き」銘柄で運用のETF 野村アセットなど日銀に呼応 (2016/1/13 23:53日本経済新聞 電子版)

 <省略>東京証券取引所などが算出を検討するETFの値動きの基になる株価指数づくりに必要な銘柄選びなどを進める。新商品は早ければ3月末にも上場する。 <省略>  これにあわせ、野村アセットや大和証券投資信託委託、三菱UFJ国際投信、日興アセットマネジメント、DIAMアセットマネジメントなどが新商品の準備を始めた。 銘柄選びは、賃上げや設備投資に前向きかどうかを判断する物差しがポイントになる。設備投資や研究開発費の金額、雇用者数や賃金の推移といった定量データのほか、東証などは社内の研修制度や留学動向を要素に加えるかを検討している。 <省略> 


このニュース、ずっとモヤモヤしていたのですが、がんばって3つくらいに絞ってみました。

(1)指数に名を借りた、アクティブ運用に見える
私は、業界の端っこで面白い資産運用ビジネスってなんだろうってこねくり回すのが好きなだけの人間ですので、極論、日銀がどんな政策を取るべきであるかとか、日銀の意義として定性的に選ばれた一部の銘柄に金が入るのはどうなんだとか、そういったことは、結構どうでもいいと思っています。

今回の日銀の決定というかむしろそれより上から降ってきているのは目に見えてはいますが、いずれにしましても今回の一連の報道を見る限りにおいて、日銀はアクティブ運用に踏み出したぞ、という感が有ります。JPX400の時も似たようなもので合ったわけですが、今回についてはまったくの野っ原に、「指数つくらせます」「その上で日系大手にETF作らせます」ってやってるわけですね。要するにこの指数については、日銀の要望で個人的に作らせました、と見えなくもないなと。

しかも内容を見る限りにおいて、指数の再現性(他人が指数の中身を再現し、同じようにプライスを弾くことができるようなメソドロジー、つまり算出方法が提示されることを、ここでは言っています)がかなり難しい指数、っていうか東証が定性判断も加えますとか言っちゃってるわけで、そうなると再現性は担保されなくなる可能性が極めて高くなります。突き詰めるとこれ、日銀っていうか政府の御用を聞いて、周りがなんとかかんとか、市場連動のETFを用意させられている感じも有ります。

ここまで来るとこのブログのタイトル通り、ActiveIndexなんじゃねえのって感じもありまして、もうこれ日銀がアクティブ運用しはじめたって感じもするなっていう偏見を持っているわけです。


(2)アクティブ運用の割にお粗末感が拭えない
テーマ型投信という類のものですが、例えば東京五輪関連銘柄株投信だとか、ロボティクス関連株ファンドだとか、シェールガス関連株ファンドだとか、古く遡ると、女性を活用している企業を選ぶ、なでしこ企業関連株ファンドだとか、特定のテーマに沿ったファンドは数多く作られ、そしてラピュタの業火に焼きつくされたペジテの如く、それらの殆どが消え去って行きました(と記憶しています)。
追記:ラピュタに燃やされたのはペジテではなく、ソドムとゴモラでした

最近ではこういうのが出るたびに市況かぶ全力2階建てに取り上げられて、酒のつまみにもならないような下の下の扱いを受けるわけですが、そいつらも大体はアクティブファンドですよ、より良い成績を目指しますよって謳ってるわけです。結果はどうあれ。もう一度言います、結果はどうあれ。

野村證券(8604)が震災復興関連ファンドを販売するらしいけど、みんな思うことは一緒だった

過去長らく低PBRどロングしていれば勝てた時代が続いた日本株ですが、その日本株のいびつなファクターの出方を持ってしても、こういったかなりエッジの効いた特定のテーマによる超過収益はかなり眉唾だと言われており(少なくとも私はそう思っています)、そういったファンドはいくらアクティブ運用をするよって言った所で、不思議なテーマを運用方針の書類に書き込んでしまった時点で真綿でクビを締められて、運用担当者は「こんなのでアルファ出るわけねえだろ●ね」とか思いながら、商品とか営業部門の人間からの執拗な「面白い個別銘柄」への追求に対して、乾いた笑いを含ませながらセッセコと四季報とセルサイドレポートをあさる事になります。何が言いたいかっていうと、こういう人形の見栄えも悪けりゃ、演者もおたんこナスみたいな状態でまともな浄瑠璃できるわけもなく、最低なファンドが出来上がるわけです。

また逆にいえば、一部定性判断は入っているものの、基本的にETFが対象とする指数は定量評価となります。1銘柄あたりのキャップがある等、規模に関わらず組入れるような仕組みであれば、わざとBSPLの中の指数が見ている部分を許される範囲でいじって、日銀様にガンガン自分の会社を買って頂くという線もなくはないわけです。

どうでもいいことですが、クソ金融商品・オブ・ザ・イヤーとか始めたいですね、ラズベリーみたいに。

大分回り道しましたが、そもそも先程の日銀のリリースでは、当該ETFの次の項目に、成長期版強化資金供給の拡充という項目も有りまして、こちらでも「設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業」を的確投融資の項目に追加するってあるので、もうむしろETFとかいいので、そちらがわで直接金突っ込んでくださったほうがよっぽど良いんではないかと、思うわけです。


(3)それでええんか運用業界
年3,000億円自動的に買われます。5社で割っても600億円ずつですね。買われることが確定しているので、ETFとはいえ30ベーシス位に設定しちゃってもいいかもね、いや300は50ベーシスだから、もうちょっとあげて40ベーシスくらいいっちゃおうぜ。
こんなことが実現すると利益率は通常の公募投信と同じくらいになります。しかもETFだし買い手はほぼにちぎん!なので、うるさいことは言わないし、フォローアップは必要ないし…。5年位回して3,000億円くら積み上がったら、ヘタに公募投信に汗流しているよりも儲かりますし社員に還元できますし、もしかしたらそこから産まれた利益で、もっと本当に世の役に立つ商品をつくれるかも・・しれませんね。
そこには需要に対して供給するというだけのことしかありません。既定路線を正面からぶっ壊せるようなサラリーマン金太郎みたいな人もいないかと思います。
そうはいっても、日銀によるこの取り組み、なんだかダサさしか感じません。日本の金融の頂に立つ、日銀が自ら率先して、エッジの効いたテーマ株に投資するために、下々に対して壮大に迷惑をかけながら爆進する姿には、ホロリと涙すら出てきそうです。

ボスがこんなんで日本の金融サービスは、アジアでそして世界に対抗しうるような生命力を持つことができるんでしょうか。ていうかそもそも下々が「殿がご乱心じゃ!であえであえ!」ってやんなくて良いんですかね。良いんですよね、はい。 僕もできません。


以上現場よりチラシの裏でした。

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